種子の見る夢を見る 〜あなたはだれなのか わたしはだれなのか〜



自分が何者なのか

どんな可能性に満ちていて

魂はなにを願っているのか



植物を介して

感じ取る感覚を体験してみよう


大きな時間をまたいだ

ちいさなひとり遊びとして。
  


まず、見知らぬ種子を一粒、または何粒か。
 
これは、種子が収まっている鞘がついてない方が

いったい何の種子なのか

さっぱりわからなくてよいと思う。



しかしまずは、

そんな状態の種子と出会えるかどうか。

友達や家族にもらってもよいと思う。



出会えたら、

つぶさに種子を観察する。

スケッチしてみる。

匂いや形状や
触り心地や
出会った場所など

感じ取ってメモしてみる。

あ、この匂い、あの植物かな?

そう思い当たる人もいるかもしれない。






「あなたはだれ?」

心の中で空想してみる。

どんな植物に成長するのか

その姿、花の色や葉の形、背丈、香り、

どんな季節の空気の中で元気にしているのか

焦らずに

ふんわりと、思い浮かべてみる

これが種子の見る夢に

思い馳せるということ





つぎに

ちいさなちいさな植木鉢かポットに

植えて

慎重にお水をあげて(水があふれないように)

日当たりよい窓辺に置いて

待ってみよう

その種子の芽が出てくるのを。





すぐには出ないかもしれない。

春が来ないと出ないかもしれない。

ある種子は

4か月後に芽が出たという話もある。
 
毎日観察して

経過をメモしてみよう。





もし春、あるいは初夏までに

芽が出たら

育ててみよう。

経過を観察してスケッチしよう。




芽が枯れてしまうかもしれないし

夏至になっても芽が出ないかもしれない




それも全然無駄ではなく

ひとつの種子との付き合いの

たいせつなやりとりだったりする。




なんで出ないのかな。

なんで枯れたのかな。

自分を責めたりせずに

状態をありのままに思い馳せてみる。




途中経過で

この種子の正体についての情報が
もたらされることがあるかもしれない



そうしたら

自分の感じとった種子の夢と

照らし合わせてみるのもよい

または

順調に育って花を咲かせたら

自分の描いた姿と照らし合わせてみるといい。




期待をこめて育てるというよりは

種子が芽を伸ばす力を出せるように

しずかに応援する

そして出ない時には

種子の知性に敬意を払おう

種子は芽をだすべき

最善の場所と時を知っているから。

(種子の知性の個性もさまざまで、

たとえば、

山火事で発芽するようにしている種子もいるし

果肉が動物に食べられてこそ発芽する種子もいる)





わたしはだれなのか

自分で自分を誰なのか

問うとモヤモヤして苦しい人もいるかもしれない



けれど相手が種子だと

そこまでモヤモヤも切迫した苦しさもないはず



育むやさしさと

待つ知性の透明さ

種子と向き合っていたときの感覚が

自分の中に残っているだろうか




自分が種子なのだと思えてきたら

しめたもの

すでに自分は

自分のみる夢の中を

歩いていることに気づくかもしれない

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